12星座中もっとも忠誠心と責任感が強い山羊座と言われる山羊座。一度選んだ職場、環境、師（上司、先生、メンター）を変えるのは、中々勇気のいることかも知れません。たとえそれが「ブラック企業」や「パワハラ上司」だと周りに言われるものだとしても、自分が壊れるまで働いていようとも、自分が納得いくまで行動したり、考え切らないと簡単には変えません。なんだったら、周りに言われれば言われるほど「そんなことない！」と頑固になる面も。
特に太陽が未成熟なうちの山羊座は、責任感が過剰な自責となって現れやすく「今怒られているのは、自分の出来が悪かったから」、「環境に文句を言ってはいけない」と簡単には誰かのせいにはしません。そしてそれは「本当は出来るはずなのに」という自分への期待、プレッシャーでもあります。
でも心の中では気付き始めていて、「離れたほうがいいのかも知れない、」という気持ちと「迷惑をかけるかも知れない」という気持ちの間で葛藤することも多い山羊座。さらにはここから離れた先の未来を心配し、不安が解消されるまで耐え続けるのも山羊座らしい一面。安心してその場を去れるように、転職先や起業法、法的手続きなどを調べ、無意識に身を守る準備をしていることも。
一方で、「あぁ、違うわ」と自分の中で踏ん切りがついたら、ビックリするくらい全切り、離脱する山羊座。いわゆる山羊座がシャッターを下ろす瞬間です。
そんな山羊座の背中を押すかのように、山羊座の鑑定中によく出てくるタロットカードが、「死神（DEATH）」のカード。怖い絵柄に見えますが、「手放し」や「縁切り」「終わり」を示してくれています。マルセイユ版のタロットだと死神が鎖鎌を持っていて、まさしく「断ち切っていい」を示してくれています。
そういうことを何度か繰り返し、心落ち着ける場所に山羊座はたどり着きます。そしてそこからが、本当の意味で山羊座が世の中を見つめ、何をなすべきか、冷静に考えられるタイミングでもあります。
環境や人に対し忠誠心を誓っているときの山羊座は、ある種「盲目的」。その盲目さこそが、力を与えてくれているわけですが、盲目ゆえに、いいように使われていることも。だって山羊座は非常に優秀。さらに警戒心の強い山羊座が、うまく忠誠を誓ってくれるようになれば、誰も手放したがらない存在です。
だからこそ常に胸に手を当てて聞いて欲しい。
「今取り組んでいる仕事やプロジェクトは、心からの充足感を味わえていますか？」
「正当な対価や環境を用意してくれていますか？」
「人権や意思を無視せず、機嫌で態度を変えず、大切にしてもらえていますか？」
「話に耳を傾け、NOという意見にも真摯に向き合ってくれていますか？」
これらに心からYesで答えられる環境や上司であれば、きっと山羊座は安心してその役割を全うしていうことでしょう。
「そんな環境、存在しない」と思いますか？
確かに一回の「転」や「離」では見つからないかも知れません。なぜなら山羊座は崖を登りながら成長をしていくので、道中の葛藤や苦しみ、傷、それを乗り越えた喜びや楽しみ、そういうもの全部引っ提げて、安住の地にたどり着きます。
仮に今、その安住の地にいる、と思っていても、時が経てば環境の変化も訪れるというもの。そのときはまた決断し、歩みを進めるのが山羊座。それでいいんだと自覚できるようになれば、随分と生きやすくなるはずです。
葛藤や決断の度に、山羊座の中には情報や知恵がたまり、成長が促されます。だからこそ「一所にいなければいけない」という教えや常識から自分を解き放ってあげてください。山羊座の忠誠心と責任感を適切に評価し、大切にしてくれる環境は必ず存在するから。
